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【人形と香水のコラボ】マグノリアに決定
2012/01/27(Fri)
ローズはどれにも入っているので別格。
他の3種類から悩んだ末に、マグノリアがメインの香りのものを選びました。
大きくて頑丈な幹と葉。
女性らしい大らかな優しさを思わせる白い花。
マグノリアの花のような人が私の憧れ、理想です(*^^*)


ボツにしてしまったゼラニウムとスズランも私の分身。ごめんね…。
特に表向きは弱そうに見えるけれど、内面に毒をもつスズランには思いいれがあります。
もしかしたら自分に一番近いのはスズランなのかもしれません。
だから却ってそれを選びたくなかったのかも・・・。
いつかスズランの精みたいな人形を作ってみたいですね。

ということで中身は決定。
同時進行でパッケージのデザインやロゴマークも考えてきました。
追々書くことになるかもしれません。
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【人形と香水のコラボ】バラ・ゼラニウム・スズラン・マグノリアの特徴~私が求めているもの
2012/01/23(Mon)
私の作品イメージとキーワードから作っていただいたローズ系の香り4種類からひとつを選ぶ。
素人にはほとんど違いが分からないし、どれも素敵なので悩みました…。
そこで私が追加したキーワード「命をつなぐ・他」とローズ、ゼラニウム、スズラン、マグノリアのひとつひとつメインになっている花の特徴を考えました。

ちょっと大袈裟に言えば、どの花たちも50億年の地球の歴史の中で自然淘汰から生き延びて命をつないで来たつわものばかり。
それぞれ自分達が生き残る術と武器を持っています。

まずメインの【バラ】
これはもう花の王道。色よし、香りよし、姿よし。
世界で一番品種が多く万人に好かれているのは多分バラです。
ただ・・・これはもう育ててみて分かりましたが、とにかく手がかかります~。
すぐ病気にもなるし虫もつくし、肥料も沢山いるし水やりも欠かせない。
枝を綺麗に選定して日の当たる場所で人間がマメに世話しないとすぐに枯れてしまいます。
でも咲いてしまうとその美しさに大変さを忘れてしまうのです。

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美しさと香りのよさゆえに、人間に世話をさせて生き延びているのがバラと思う。
要するに人間は、バラが世界に繁栄するために使われている存在かもしれない。
私もメインの香りにバラを選んでしまったし、知らないうちにかしずかれてます。

ただ、バラだけではやはり弱い・・・そこに強さが欲しくてキーワードを加えたのですから。


【ゼラニウム】
今は育てていませんが、この花は花より葉のほうが強い香りがします。
香水に入っているのもゼラニウムの葉の香り。
これは虫をおびき寄せるのではなく、害虫が寄ってきて花や葉を食べられないように強い香りを放っているのです。
なので、ヨーロッパなどでは虫が窓から入ってこないように良く赤やピンクのゼラニウムがベランダに飾られているのですね。
*ゼラニウムは「外敵を排除する強さ」が私のイメージです。

【スズラン】
庭にもいくつか植えているのですが、可憐で華奢で可愛い花です。
ただスズランには毒がある。
香水企画があったせいか、またスズランを植えたくなって通販で注文しましたが、ちゃんと説明書きに「スズランは、毒生があります。誤って口にしないよう十分に注意し、お子様の手の届かない場所で管理してください」と書いてありました。
*スズランは「外敵を攻撃する強さ」が私のイメージです。

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【マグノリア】
マグノリア=泰山木は私が通っていた学校の校庭にありましたが、大きくて立派な樹でした。
常緑樹で幹も太いし、葉は大きくて固い。大きな肉厚のとても良い香りの白い花が咲きました。
ちょっとした台風でも倒れないぐらいの図太い幹だし、小動物など守ってもらえそう。
*マグノリアの強さ。それは「何者にも負けない芯からの強さ」だけれど「弱いものを受け入れられる大らかさ」も兼ね備えているような気がする・・・。

私が求めている「強さ」とは?
こうやって考えてみたら、わかってきたような気がしました。
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【人形と香水のコラボ】 2度目のサンプル
2012/01/20(Fri)
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最初のサンプル「ローズ系」と「ムスク系」から泣く泣く「ムスク系」を外してローズを選び
それに加えて新しく考えたキーワード


生命の源

エナジー

エロスとタナトス(愛と死)

命をつなぐ

を元に3つサンプルを作っていただきました。



481は、最初のキーワードで作ってくださった2つのサンプルのローズ系そのまま。
ローズ、スズラン、マグノリア、ミモザ、アンバーのブレンドです。

482は、481にローズと相性の良いゼラニウムの葉を組み合わせて生命力の神秘にあふれた香り。

497は、481よりローズの香りを抑えてスズランの香りを際立たせ、妖精の羽のような繊細な雰囲気の香り。

498は、481のローズの香りを抑え、木に咲くマグノリアの香りを前面に出してゆったりした印象。透けるような薄衣を羽織った女性を思わせる香り。


合計4つ。
この中からひとつ選ばなくてはいけません。
実際部屋に噴霧してみたり、紙に浸して匂いを比べてみたりしましたが、どれも系統はほとんど同じでブレンドの分量が少し違うだけなので、素人にはほとんど見分けつかないです・・・(*_*)

これで思ったのは、ああ~私には香料師なんか無理。。。「パフューム」のグルヌイユだったら即座に違いが分かるのでしょうが、どれも素敵だし何度も嗅いでると段々匂いが混ざってきてわかんない~決められない~!!


これは書いていただいた説明文や、私がもつ花のイメージとキーワードとのつながりで選ぶしかなさそうです。
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【人形と香水のコラボ】 香りとは「自己の存在証明」
2012/01/14(Sat)
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いろいろ香水について調べたり考えたりしているうちに段々世界が広がって楽しくなってきました。

以前に教室に来ていた映画館でバイトしていた生徒さんに「パフュームという映画、なかなかお勧めです。ラストが凄い!!」と教えられ、ストーリーを良く知らずにレンタルしました。
3年ぐらい前に観た当時は香水など全く興味が無かったので一度観てそのまま忘れていましたが、今回香水に関わる仕事をすることになってしまったのでもう1度観てみました。

原作はパトリック・ジェースキントのベストセラー小説「香水 ある人殺しの物語」
映画が面白かったので原作も読み始めました。
映画のポスターも綺麗でしたが本の表紙もワトーの「ユピテルとアンティオペ」の絵からで素敵です♪

時代は18世紀のパリ。ひと言で言えば究極の香水を求めて殺人を犯し続ける香料師の物語で、映画では香りはしないけれど、映像で香りを表現していて匂ってきそうでした。
主人公のグルヌイユが何故、ここまで香りに執着したのか。
それは、彼自身が人に愛されたことがなかったことと、天才的な嗅覚を持っていながら自分の体臭が全くなかったことで自己の存在を確認できなかったのが原因なのだと。

Yhoo知恵袋に書いていた人の文章を読んでみて、いろんな疑問点が良くわかりました。

『体臭が無い。この特性がグルヌイユの特異な能力と、誰からも存在を得られない原因なのではないでしょうか?
彼に関るすべての人間が、何らかの原因でことごとく命を落としてますしね。
体臭の無い人間が最後この世から消えた時、彼を知るものは誰もいない、そもそも初めからいなかったかのように、、

つまり、臭いとはその人の存在証明なのではないかと問いかけている作品だと思います。

最後の涙は、望むべく作り上げた香水であっても、本当に愛を知らなかった主人公が最後まで得られなかったものが愛情だった
のではないかと気づき、絶望したのと、少女への臭いの執着ではなく、単純に他者への愛情を感じとれなかった事だと
気づいた瞬間だったのではないでしょうか?

この映画はグルヌイユの臭いに対しての執念に感情移入して見るのが正しい見方じゃないかなと思ってます。』

つまり香りとは「自己の存在証明」であるのだ と。

香りって…奥が深くて大事なものなんだ。
ここまで究極の香水が作れたら本望ですけれど。
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【人形と香水のコラボ】 キーワード…香りとは「命をつなぐアイテム」
2012/01/12(Thu)
ローズの香りに加えるキーワード…どうしようかといろいろ考えました。

香水とは?私の作品との関連性とは?ムスクの香りに惹かれる点は?
…ずーっと考えていくと自然→大地→宇宙まで思考が及びました。

香料の元は花や動物が持つ香りが大部分と思いますが、それは全て自分達の種の保存・地球に生き残るために生み出された知恵の賜、命をつなぐアイテムなのではないか?
なぜ花が咲くのかと言えば、それは子孫を残す種を作るためです。
花は、甘い香りで虫をおびき寄せて蜜を吸わせるかわりに交配を手伝ってもらい、種ができます。

ガーデニングをやっているとわかるけれど、綺麗な花や良い香りの花は確かに虫も良く集まるような気がします。
その反対にゼラニウムの葉などは、虫が嫌う臭いを放つので害虫が寄ってきませんが、それも花を守り、子孫を残すため。

麝香鹿は厳しい自然界で子孫を残す相手を探すため、自分の存在を知らせるためにセンシュアルな香りを出している。

人間はバラや麝香鹿のような良い香りが出せないから、花や動物から香りを借りることになります。
特にバラなど虫もつきやすいし病気にもなりやすいけれど、人間が花や香りを楽しむために世話をしてもらえる。
麝香鹿は捕獲されすぎて現在ワシントン条約で捕獲禁止になっているため、ムスクは合成で作っているそうです。
そうやって、弱い動植物でも良い香りを出すことで絶滅せずに生き残れるのでしょう。


即ち、香りとは「命をつなぐアイテム」である。
すると、これらのキーワードが思い浮かびました。


生命の源

エナジー

エロスとタナトス(愛と死)

命をつなぐ
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【人形と香水のコラボ】 最初のサンプル
2012/01/10(Tue)
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私が思いつくままに書いたキーワードと、数枚の人形の写真を香料師さんにお渡ししてから2,3週間が経過。
サンプルが2つ出来上がってきました。
ムスク系とローズ系の香りですが、説明書きがとても素敵です。
文章を読むだけで香りの世界に引き込まれました。
実際に部屋に噴霧してみたり、紙にしみこませて直接臭いを試して、自分だけでは判断できなかったので、ちょうど展覧会をしていた時だったのでお客様や人形のお仲間にも意見を聞いてみました。

ローズ系はすっきりとした万人に好まれる香りで、ムスク系はもっと内面を揺さぶるような大人の香り。
ローズは大好きなのですが、これだけだとありきたりのような気がする…。
ムスクは麝香鹿のオスが持つ香りで嫌いではないですが、お部屋の香水としてはどうなんだろう?

いろんな方のご意見を聞くと3-7ぐらいでローズ系と言われました。
私もバラ大好きだし、部屋の香水ならムスクよりローズだと思いましたが「良くあるし一般的」と言われると、せっかく作ってもらったのに「一般的」では物足りない。
もうひとつ何か欲しい。
率直な意見を言わせていただいたら「それではもう少しキーワードを増やしてください。また作ってみます」と言われました。

何が足りないんだろう。
何の言葉をキーワードにしよう…悩みました。
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【人形と香水のコラボ】 始まりはキーワードから
2012/01/07(Sat)
香料師の方が私の作品イメージとキーワードから選んで香りをブレンドしてくださっている、フレグランス企画がそろそろ大詰めです。

「人形とのコラボレーションで香水を作りませんか」というお話をいただいたのが半年以上前。
衣食住の生活いろいろな場所で香料は使われていますが、香水なんて全く興味は無かったので最初はどうなるものかと思いました。
費用がそれなりにかかるし、最低単位の50本作って売っても儲けにはならないだろうということはわかっていたけれど、3月に震災があった後にプライベートでも辛い事が多かった時だったので、気持ちが癒されるようなことがしたいと思い、悩んだ末に引き受けることにしました。

そして香水にもいろんな種類がありますが、実用的で一般的に使ってもらえそうなルームフレグランスを作ることになりました。


昨年11月頃に香水のアトリエに人形を持って伺い、いろんな香りを試させていただいた中からいくつか選ばせていただきました。
バラ、スズラン、マグノリアなど花の香りや麝香鹿のムスクなど。
バラの香りにもいろんな種類があり、私が一番気に入ったのは枯れかかったローズの香りでした。

11年前に集合住宅から庭のある家に引っ越した時に何の花を植えたかったかというと、まずバラ!!バラ!バラ!
現在10本以上ありますが、人間並みに手入れが大変なために家を長くあけられません。
手間がかかるけれどやっぱりバラが好き~♪
ということで、バラは必須です。

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それに加えて香りのキーワードを指定され、その場で思いつくままに選んだのが

風 空 雲 トンボの羽 虫の羽音

遠くまで続く花畑

春はポピー 秋はコスモス 蔦

小川のせせらぎ 湧き水

昆虫 森

和紙



Majic Hour

かわたれ 黄昏


それらの材料から、2つ試作品を作っていただきました。
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